中学時代の私は、グローブを分解し、ウェブを自分で作って張り替えたり、受球面にフェルトを入れて硬球対応にしたり、バットの塗装を剥がしてバーナーで焦がし、木目を目立たせた焼きバットを作ったりと、とにかく人と違うことをするのが好きな少年でした。
昭和50年頃の話です。

23歳で競技としての野球を辞め、就職、結婚、2人の娘の誕生とずっと野球から遠ざかっていました。
数年後、待望の長男が生まれ、野球をするようになると、グローブオイルのにおいに昔の思い出が一気に蘇ってきました。小さい息子にグローブの磨き方を教えてあげたり、チームのグローブのメンテナンスを手がける機会が増え、皆さんには大変喜んでいただきました。

今回、工房を立ち上げたのは、学童、中学、高校、大学、社会人と各カテゴリーの中で使ってきた思い出のグローブをきれいに蘇らせ、もう一度当時の悔しさや感動に浸っていただきたいと思ったからです。

あの頃の自分に戻る　お手伝いをさせていただければ　これに代わる幸せはありません。